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書籍名

Democracy in Japan The Logic of One-Party Dominance

著者名

TANIGUCHI Masaki

判型など

202ページ、ハードカバー

言語

英語

発行年月日

2026年3月

ISBN コード

9798855806052 (hardcover)
9798855806069 (paperback)

出版社

State University of New York Press

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Democracy in Japan

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本書は、筆者が過去20年にわたり実施してきた東京大学谷口研究室・朝日新聞社共同調査の集大成である。東大谷口研・朝日調査は、日本の有権者と国会議員・候補者を対象として継続的に行ってきた調査であり、本書では、その蓄積をもとに、日本の政党政治と有権者・政治家の関係を実証的に分析した。とりわけ、歴代首相を含む政治家一人ひとりの政策選好を、有権者と同一の尺度上で比較することにより、日本政治の変化を新たな視点から描き出すことを試みている。選挙結果や政党間競争だけでなく、それを支える有権者と政治家双方の意識の変化を同時に捉えることによって、日本政治をより立体的に理解することを目指した。
 
本書の特徴は、大きく二つある。第一は、データそのものの独自性である。従来、政治家を対象とする調査は回収率の低さから代表性に課題を抱えることが少なくなかった。これに対し、東大谷口研・朝日調査では朝日新聞社の選挙報道との連携により、候補者調査で9割を超える有効回収率を継続的に実現してきた。また、有権者調査と政治家調査に共通する設問を数多く設けることで、両者の政治意識を直接比較できるデータセットを構築している。このような調査設計は国際的にも類例を見ず、日本政治研究のみならず、比較政治学にとっても有用な資料となることを願っている。
 
第二は、このデータから見えてきた現代日本の一党優位体制の実像である。2012年以降、自民党は外交・安全保障政策では大きく保守化したが、それにもかかわらず長期政権を維持した。本書の分析は、その背景を有権者の保守化に求める見方を支持しない。むしろ、自民党は民主党政権期を通じても長期的党派性における優位性を維持し、そのうえで経済政策における評価 (valence) を回復したことによって、有権者とのイデオロギー上の隔たりを補い、支持を維持したことを示している。このことは、日本の有権者がイデオロギーだけで政党を選択しているわけではなく、政権担当能力や経済運営に対する評価が政党支持を大きく左右していることを示唆している。こうした結果は、日本の政党競争を理解するうえで、新たな実証的知見を提供するものと考えている。
 
東大谷口研・朝日調査は開始から四半世紀近くを経た。本書は、この間二度の政権交代を含む日本政治の変動期を、有権者と政治家の双方を対象とする調査データに基づいて記録したものである。こうしたデータの蓄積が、日本政治をめぐる議論を深め、今後の実証研究の発展に少しでも資することができれば、著者として望外の喜びである。
 

(紹介文執筆者: 法学政治学研究科・法学部 教授 谷口 将紀 / 2026)

本の目次

Introduction
1. Disruption and Revival of the Dominant Party
2. Ideological Issues
3. Economic Issues
4. Policy Diversity within the Party
5. Policy Position of the Executive Branch
6. Allowing Agency Slack
7. Opposition Parties under One-Party Dominance
Conclusion
Appendix: The UTokyo-Asahi Survey
 

関連情報

書籍紹介:
朝日・東大調査、23年 谷口将紀教授が著書「日本のデモクラシー」 (『朝日新聞』 2026年6月4日)
https://www.asahi.com/articles/ASV6222G3V62UZPS001M.html

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