『アト秒の日』記念式典を開催 ALFAの設置を目指して―Attosecond Day in Japan 2026
アト秒とは、10のマイナス18乗秒という究極的に短い時間の単位です。ここ数十年、世界中の研究者が、原子・分子・物質中の電子の動きを“リアルタイムで見る”ことを目指し、超短パルスレーザーの時間幅をアト秒領域の限界まで縮める研究に挑んできました。2023年のノーベル物理学賞にも象徴されるように急速に発展するアト秒科学の広がりを記念し、昨年には、10月18日を「アト秒の日」として登録することを提案し、日本記念日協会より記念日として認定を受けました。
本年は、著名な研究者ならびに企業・官公庁の関係者の皆様をお迎えし、「Attosecond Day in Japan 2026」を10月9日に開催いたしました。アト秒レーザー科学の一層の普及・発展を図るとともに、2030年までに東京大学柏IIキャンパスにて「アト秒レーザー科学研究施設(ALFA)」を設置することを目指して、産業界・学術界・行政との連携の下、その設立準備を進めております。昨年、駒場IIキャンパスの先端科学技術研究センター4号館に設置されたALFAプロトタイプ施設に、Light Conversion, UAB社(リトアニア)製の超短パルスレーザー光源を導入しました。現在、ALFAプロトタイプ施設では、フェムト秒レーザーおよびアト秒レーザーのビームラインの整備と開発が進められています。
「Attosecond Day in Japan 2026」の参加者の皆様にはALFAプロトタイプ施設の見学をしていただくとともに、バーチャルリアリティ(VR)技術を用いたデジタル3Dラボ空間にて、プロトタイプ施設のレーザー光源や真空チャンバーを使った実験を体験いただきました。
夕刻からは、ENEOSホールにて「アト秒の日」記念式典を開催し、オープニングにて、著名なリトアニアの作曲家・画家チュルリョーニスの絵画の画像(駐日リトアニア大使館よりお借りしたもの)を投影した背景の下、チュルリョーニス作曲の弦楽四重奏曲が先端研の近藤薫教授らによって演奏されました。
先端科学技術研究センターの杉山所長による開会挨拶、相原理事・副学長、リトアニア共和国ダニエル・ナウモヴァス保健副大臣、石田大研課課長からの御挨拶の後、「ALFAへの期待」を、川合眞紀氏(自然科学研究機構長)、緑川克美氏(理化学研究所光量子工学研究センター特別顧問)、小栗克弥氏(NTT物性科学基礎研究所・所長)、矢橋牧名氏(理化学研究所放射光研究センター・センター長)、高橋栄治氏(理化学研究所光量子工学研究センター・副センター長)が述べられました。最後に大越慎一東京大学執行役・副学長から閉会の御挨拶があり、約100名の国内外有識者のご参加の下、充実した「アト秒の日記念式典」が終了いたしました。
リトアニア共和国ダニエル・ナウモヴァス保健副大臣(写真左から5人目)、オーレリウス・ジーカス駐日リトアニア特命全権大使(写真左から4人目)がご来学され、ALFAプロトタイプ施設をご見学いただきました
オープニング演奏の様子
<開催概要>
『アト秒の日(10月18日)Attosecond Day in Japan 2026』Celebrating Attosecond Day ―“Be In The Moment”
場所:東京大学先端科学技術研究センター3号館南棟 ENEOSホール
主催:東京大学アト秒レーザー科学研究機構
後援:文部科学省、駐日リトアニア共和国大使館、東京大学先端科学技術研究センター、東京大学生産技術研究所
協賛:強光子場科学研究懇談会
協力:東京大学基金
その他:東京大学150周年記念事業関連イベント
関連リンク
- アト秒レーザー科学研究機構

- 【研究者インタビュー】100京分の1秒の光が、未来を照らす。「誰もが使えるアト秒レーザーの施設を」科学者の人生を賭けた挑戦

- 【東京大学基金】アト秒フロンティア基金

- IYQ(国際量子科学技術年)『Attosecond Day in Japan』
- アト秒科学の祭典:ノーベル物理学賞Pierre Agostini博士 特別講演会

