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令和7年度「東京大学安全の日」講演会を開催

掲載日:2025年7月31日

 本学では、平成17年に発生した本学構成員の事故災害を受けて、事故発生日である7月4日を「東京大学安全の日」と定め、安全の日を迎えるこの時期に、事故の記憶を風化させることなく、教育研究活動における安全衛生、安全意識の向上及び事故災害の防止を図ることを目的として毎年講演会を実施しています。今年度は事故発生から20年目の節目にあたり、原点立ち帰り、7月8日(火)に「野外活動のリスクと安全、その対策」をテーマとしハイブリッド形式で講演会を開催し、約300名の方にご参加いただきました。
藤井総長からの開会挨拶では「本学では、次世代を担う人材育成の観点から国内外で様々な体験型のプログラムを実施しており、学外における教育研究活動のリスク管理と安全確保がより一層求められている。本講演会で得られる知見を、安全管理の意識の向上とリスク管理、安全確保に関する各種取組みの実行の際に役立てていただきたい」と本講演会と環境安全衛生活動の意義が述べられました。
続いて、齊藤理事の開会挨拶では「本学では野外における教育研究活動が活発に行われており、当該活動に伴うリスクに備えた規則及び、事故防止指針を定めることで、リスク低減策や事故発生時の対応方法を学内で共有している。リスクのレベルを判断するためには、まずリスクについて知ることから始めなければならない。危険を正しく理解して、正しく恐れることが安全管理において極めて重要である」と本講演会のテーマの重要性が述べられました。
講演会第一部では、木風舎の橋谷晃代表から「野外活動の現場で実践する安全管理の実際」と題して、野外活動における事故は気象に起因するものが多いことや、事故防止のために日頃から様々なトレーニングを実施し、過信、油断、正常性バイアスの罠に陥ることなく、常に安全を優先する組織風土醸成の重要性についてご講演いただきました。

 続いて、環境安全本部産業医の黒田玲子教授から「令和6年度事故災害の概要報告と過去20年の野外活動事故災害総括」と題して、事故災害の分類と事故概要の解説、各組織単位での安全教育の徹底の重要性、また、これまでの野外活動における事故概要が報告され、野外活動における教育研究活動安全衛生管理計画書の策定及び届出が必須であることに関して改めてご説明いただきました。
講演会第二部前半では、本学空間情報科学研究センター副センター長の山田育穂教授から「無人航空機(ドローン)のさらなる研究活用に向けて」と題して、ドローンを用いた研究の可能性と利用における安全対策の重要性が述べられ、リスク評価を踏まえた準備をすることで安全な野外調査が実施できることについてご紹介いただきました。
続いて、後半では警視庁交通部交通総務課の砂田武俊課長から「自転車と電動キックボード等の現状と対策について」と題して、自転車、電動キックボード等、ペダル付き電動バイクの事故の現状と交通安全対策について解説いただきました。
 

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藤井総長による開会挨拶
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齊藤理事による開会挨拶
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木風舎橋谷代表による講演
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黒田教授による報告
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山田教授による講演
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警視庁交通部交通総務課
砂田課長による講演
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岸環境安全本部長による
閉会挨拶
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講演会の様子

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