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第6回東京大学技術発表会を開催

掲載日:2026年4月14日

 3月16日~17日に本郷キャンパス弥生地区にて第6回東京大学技術発表会を開催しました。
 初日の16日は弥生講堂での開催で、藤井輝夫総長および齊藤延人理事・副学長の開会挨拶で始まり、続いて北海道大学技術専門員の岡征子先生による特別講演「共用がつなぐ教育研究の未来 ―北海道大学の研究基盤と技術職員が生み出す価値―」が行われました。岡先生は北海道大学技術連携統括本部(ITeCH)総合研究基盤連携センターの副センター長を務めておられ、北海道大学における技術職員組織化の先行事例をご紹介いただきました。北海道大学では、主体的に活動する技術職員を中心に、設備共用システムの構築と技術職員の組織化を一体的に推進することで研究基盤の強化を実現してきました。その結果、技術職員は単なる支援にとどまらず、研究の質の向上や連携の促進、運営面にも貢献する重要な役割を担う存在であることが示されました。
 続いて、北海道大学副学長・ITeCH本部長の網塚浩先生より、「研究力を支える基盤と人材 ―機器共用・技術支援強化政策の動向―」と題した講演が行われました。本講演では、国の方針が従来の「設備共用」から「研究基盤の刷新」へと発展していること、また研究活動が「研究者」と「基盤」による分業体制へ移行しつつあることが示されました。その実現に向けては、技術職員やURAを含めた人材と設備を統合したコアファシリティの整備が重要であることが強調されました。
 網塚先生の講演に続き、「研究基盤整備における北大の先行事例と東大の挑戦 ―技術職員がつなぐ未来―」と題したパネルディスカッションが行われました。パネリストとして、北海道大学から網塚先生と岡先生、本学からは岸利治執行役・副学長と本発表会実行委員長である医科学研究所の秦裕子シニアエキスパート(技術)が登壇し、鈴木博之プリンシパルURAの進行のもと議論が行われました。議論では、技術職員組織の一元化、現場における課題、今後の方向性について意見交換がなされました。北海道大学においては、文部科学省の施策を契機として「今取り組まなければ将来にわたり変革が進まない」という危機感のもと、技術職員有志による主体的な活動が始まり、さらに執行部および事務部門との連携により組織改革が実現したことが紹介されました。一方、本学においては技術職員組織の一元化はまだ途上にあり、分野の多様性や組織規模の大きさが課題となっていることが示されました。両大学に共通する課題として、業務の偏在や人員配置、技術職員の貢献を可視化する評価指標の難しさなどが挙げられました。今後は分野横断的な連携を進め、技術職員がチームとして研究支援を行う体制の構築が重要であり、そのためには技術職員の活動を可視化し、やりがいを実感できる環境を整備することが組織活性化の鍵であるとの認識が共有されました。
 コーヒーブレイクを挟み、16時からはポスター発表が行われました。40題の発表があり、各ポスターの前では活発な質疑応答が展開されました。
 初日の締めくくりとして、約60名の参加者による情報交換会が開催されました。軽食と飲み物を囲みながら、他部局や遠隔地の技術職員同士が分野の垣根を越えて交流する貴重な機会となりました。
 2日目は農学部講義室において2会場に分かれ、計18題の口頭発表が行われました。終盤には技術業務データベースのグループ活動報告として、環境安全衛生グループ、電子顕微鏡グループ、機器共用グループからの報告が行われ、続いて総合討論が実施されました。多くの技術職員が最後まで参加し、活発な意見交換が行われるなど、今後の発展が期待される有意義な発表会となりました。
 
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岡征子先生による特別講演
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会場の様子
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網塚浩先生による講演
 
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パネルディスカッションの様子
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ポスター発表の様子
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口頭発表の様子
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