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電子・イオン衝突型加速器(EIC)国際運営会議(RRB)を日本で初開催 東京大学・理化学研究所・文部科学省が共催し、日本のEIC推進体制と国際連携を発信

掲載日:2026年6月12日

2026年6月9日~10日、電子・イオン衝突型加速器(EIC: Electron-Ion Collider)計画に関する国際運営会議「Resource Review Board(RRB)」会議が、文部科学省において開催されました。本会議は、東京大学、理化学研究所、文部科学省の共催により実施され、日本で初めての開催となりました。
 
会議には、米国エネルギー省(DOE)、Brookhaven National Laboratory(BNL)、Thomas Jefferson National Accelerator Facility(Jefferson Lab/JLab)、ならびに各国の研究機関・資金配分機関(funding agency)関係者など約60名が参加し、EIC計画の進捗、国際協力体制、各国の人的・技術的貢献などについて議論が行われました。
 
会議冒頭では、文部科学省研究振興局の淵上孝局長、東京大学の相原博昭理事・副学長、理化学研究所の川﨑雅司理事より挨拶が行われました。
淵上研究振興局長からは、EICを含む基礎科学研究の発展と国際共同研究への期待が示され、相原理事および川﨑理事からは、日本のEIC参画の現状と今後の展望について紹介が行われました。
 
EICは、電子と陽子・原子核を高精度で衝突させることで、物質を構成するクォークやグルーオンのふるまいを詳しく調べ、物質の構造や質量・スピンの起源に迫る次世代加速器計画です。「強い相互作用」の第一原理である量子色力学(QCD)の研究を大きく発展させると期待されており、さらにAI、データ科学、高度検出器技術、大規模計算を組み合わせた次世代科学基盤としても重要な役割を担います。
日本からは、東京大学、理化学研究所をはじめ、東北大学、山形大学、筑波大学、筑波技術大学、東京都市大学、日本大学、信州大学、大阪大学、奈良女子大学、神戸大学、広島大学など13機関がEIC計画に参画しています。日本グループは、先進的な半導体検出器技術、ストリーミング型データ収集システム、大規模データ処理基盤の開発などを主導し、EIC実験において重要な役割を担っています。
東京大学は、日本におけるEIC研究推進の中心機関として、国内の大学・研究機関との連携のもと、日本のEIC参画を主導的に牽引しています。この取り組みを支える基盤として、理学系研究科附属クォーク・核物理研究機構(QNSI)を設立し、低エネルギーから高エネルギーまでを包含する原子核物理学研究を統合的に展開する体制の整備を進めてきました。
QNSIは、日本EICコミュニティの中核として、日本のEIC戦略立案、物理研究の推進、高度検出器開発、国際共同研究、若手研究者育成などを推進しています。また東京大学は、QNSIを中核として、EICに参画する国内大学・研究機関との連携を進めるとともに、大阪大学核物理研究センター(RCNP)や東北大学先端量子ビーム科学研究センター(RARiS)などとの大学間連携による国際量子物理ネットワーク(IQPN)を推進しています。
 
今回のRRB会議の日本開催は、日本のEIC参画および国際的プレゼンスを示す重要な機会となりました。東京大学およびQNSIは、今後も日本EICコミュニティの中核として国内外の研究機関との連携をさらに強化し、EIC計画の成功と、基礎科学・先端技術・人材育成の発展に貢献していきます。
 
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BNL所長のJ. Hill氏(左)と文部科学省 淵上研究振興局長(右)
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東京大学相原理事・副学長による挨拶
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EIC-RRB会議における集合写真(場所:文部科学省)

会議概要

  • 名称:
    Electron-Ion Collider(EIC)Resource Review Board(RRB)Meeting
  • 日程:
    2026年6月9日(火)~10日(水)
  • 会場:
    文部科学省(東京都千代田区)
  • 共催:
    文部科学省、東京大学、理化学研究所
  • 参加機関:
    米国エネルギー省(DOE)、Brookhaven National Laboratory(BNL)、Thomas Jefferson National Accelerator Facility(JLab)、各国研究機関・funding agency 等
  • 参考URL:
    EIC RRB Meeting Official Website別ウィンドウで開く

用語解説

  • Electron-Ion Collider(EIC):
    電子と陽子・原子核を高精度で衝突させる次世代加速器。クォーク・グルーオンの構造や、強い力を記述する量子色力学(QCD)の理解を飛躍的に進展させることが期待されている。
  • Resource Review Board(RRB):
    EIC計画における国際運営・資源調整会議。各国の研究機関・funding agency・実験参加機関が参加し、人的・技術的・財政的貢献や計画進捗について議論を行う。

関係先

東京大学大学院理学系研究科
東京大学クォーク・核物理研究機構(QNSI)
 
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