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宇賀克也名誉教授が令和8年秋叙勲 旭日大綬章を受章

掲載日:2026年11月6日

宇賀克也名誉教授が旭日大綬章を受章されました。

宇賀先生は、昭和53年4月に本学法学部助手に採用され、平成31年3月に最高裁判所判事就任のためご退職になるまでの40年余りの期間、本学法学政治学研究科・法学部において、行政法の研究と教育に従事されました。また、ご退職後は、最高裁判所判事を務められました。このたびの受章は、その研究者、裁判官としてのご功績が高く評価されたものです。

宇賀先生は、行政法の中でも国家責任法の分野から研究をスタートされ、行政手続法、情報公開法、個人情報保護法、公文書管理法、行政争訟法などの多くの分野において多数の著書・論文を発表されています。その総数を正確に把握することは困難ですが、改訂を除いた単独著書だけで50近く、学術論文は判例評釈等を除いても600を優に超えるという圧倒的なものです(令和8年11月現在)。これら多数の著書・論文は、いずれも極めて高い学問的水準を誇り、学界、行政実務をリードしてきました。『国家補償法』、『行政手続法の理論』、『情報公開法の理論』、『情報公開法-アメリカの制度と運用』、『行政組織法の理論と実務』、『行政の実効性確保-行政代執行を中心として』等がその例です。『情報公開法-アメリカの制度と運用』は、アメリカの情報公開制度に関するわが国における先駆的な研究ですが、その内容は詳細な現地調査により明らかにした実務的な運用をもカバーし、日本の情報公開法制定に大きな影響を与えています。こうした先生の研究の成果は、体系書である『行政法概説I~III』、『地方自治法概説』にまとめられています。これらの体系書は、日本の具体的な法制度を綿密に研究した上で、学界で行われている議論を広く渉猟し、こうした法制度の研究や学界の議論の全てを体系立てて書かれたものであり、日本の行政法の研究・教育において必ず参照される文献として版を重ねているところです。

宇賀先生は、6年余の在任期間中、最高裁判所判事として事件を担当される中で、非常に多数の個別意見を書かれています(回顧録『管見最高裁判所』には、38の個別意見が解説付きで収録されています)。そして、その領域は、先生のご専門である公法、行政法のみならず、民事法、刑事法にも広く及んでいます。これは、裁判も紛れもなく公権力の行使であり、最高裁判所判事は公権力の行使に伴う説明責任を果たさなければならず、個別意見の執筆によりそうした説明責任の一端が果たされるという信念に基づくものです(『管見最高裁判所』はしがき)。先生の個別意見は、豊かな理論的基礎に支えられた緻密かつ詳細なものであり、学界、実務に多大な影響を与えています。

先生のご受章を心からお慶び申し上げますとともに、益々のご健勝とご活躍を祈念いたします。

大学院法学政治学研究科・法学部  教授 山本 隆司、北島 周作


(宇賀克也名誉教授)
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